今回紹介するのは、スライゴ観光で最もオススメしたい場所「ベンバルベン」です。
ベンバルベンとは
ベンバルベンとは、スライゴから少し離れた小さな村”ドラムクリフ”の北側に位置する標高526メートルの岩山で、古代ケルト人の神話やアイルランドの詩人イエーツの作品に登場することでも知られています。
そんな「妖精が出る」とも言われている神秘的な山に、妖精をまだ見たことがない僕が行って参りました!!
行き方
ベンバルベンは登山も可能のようですが、あまり一般的ではないようです(僕は登る気満々で向かったんですが…)その変わりではないですが、山のふもとにはウォーキングコースがいくつかあり、今回はそのコースの入り口への行き方を紹介します。
調べてみると、スライゴからベンバルベンまでは直接バスが出ていないようなので、入り口から一番近い村のドラムクリフで降りる、もしくはバスの運転手にお願いしてコースの入り口付近で降ろしてもらい、歩いて入り口まで向かうことになります。
●ウォーキングコースの入り口 Gortarowey Forest Recreation Area
もし、スライゴから歩いて行けば2時間20分ほど、ドラムクリフからは1時間ほどかかります。また、スライゴは大きな町なので、自転車を借りられるお店も何軒かありました。
あと、入り口には駐車場もあったので、車で行っても大丈夫です。
ヒッチハイクでレッツらゴー!!

僕は今回もヒッチハイク。
この日乗せてくれたのは、スライゴから車で40分ほど離れた北の町に住む、ちょっと音量デカめで音楽を聴いていたイケイケのお兄さん。
僕が「ベンバルベンまで行きたいんですー!!」と言うと、お兄さんは地元の方のはずなのに、行き方を全く知りませんでした笑
心配無用!!こういう時はグーグルマップ!!僕が助手席でナビゲーションしながらウォーキングコースの入り口付近まで誘導、そこからは歩いて向かうことに。
「お兄さん、ありがとう!!」
ウォーキングコースの入り口

こちらが先程「行き方」で紹介したウォーキングコースの入り口になります。
この道を真っ直ぐ進めばベンバルベンはすぐなんですが、すでにここら辺からでも山はキレイに見えています。

この山、見る角度によって全く違う形になります。今の角度だと、船の先?か鳥のくちばしの様な形ですね。
道は続くので、どんどん進んで行きます。

今まで見たことがない不思議な山の形、さすが神話に登場するだけはあります。
ベンバルベンが形成されたのは、地球の大部分が氷に覆われていた氷河期で、もともと1つの大きな岩山が移動する氷河に削り取られて現在の姿になりました。

たまたまここで会ったマダム達に、どこからこの山に登れるのか尋ねてみたんですが、こちら側(北側)からは登れないようで、反対側(南側)から行かなければいけないようです。
近づいてみると分かるんですが、この荒々しくそり立った岩肌、たしかにここからは登れそうにはないですね笑
妖精を探しに森の中へ

ウォーキングコースは山の真横を真っ直ぐ通り、山の反対側の森へと続きます。コースは何本か枝分かれしてしていますが、森の周りをグルッと回ろうとすると、約1時間半ほどかかります。
昼間にも関わらず、左右を森に覆われた道は薄暗く、少し不気味な雰囲気さえ感じました。
そして肝心の妖精ですが、残念ながら今回出会う事は出来ませんでした。
※妖精に会うためには「優しい心」と「思いやり」を持つことが必須条件のようです。
ドラムクリフ墓地

聖コロンバ教会
ベンバルベンがあるドラムクリフまで行けば、もう1つ観光スポットがあります。それがイエーツのお墓があるこの墓地です。
スライゴからバスでドラムクリフまで行けば、あとは歩いて5分ぐらいで着きます。僕はベンバルベンから歩いて行って50分ぐらいかかりました。
イエーツのお墓

こちらがドラムクリフ墓地にある、アイルランドの詩人イエーツのお墓。地面にあるのは彼の妻ジョージのお墓です。
イエーツは1939年にフランスで亡くなりましたが、当時は第二次世界大戦真っ只中だったため、彼の体はアイルランドには戻されず、モナコ近郊に埋葬されていました。
彼の体がこの墓地に埋葬されたのは、約10年後の1948年のこと。
イエーツは自分の死の1年前、こんな詩を作っていました。
ベン・ブルベンの禿山の麓
ドラムクリフ教会の墓地にイェイツは眠る
祖先はこの教区の司祭だった
遠い昔のことだ
近くの道端には教会の古い十字架がたっている
大理石もいらぬ 常套句も無用
付近で切り出された石灰岩に
故人の意思により次の言葉を刻む生と死を
冷めた視線で見よ
旅人よ 速やかに去れ
引用元:「English Poetry and Literature(ベン・ブルベンの麓 Under Ben Bulben:イェイツの詩を読む)」
彼は死の前に自分の望みを詩につづったんですね。
そして、詩に書かれている最後の3行も、墓石にはっきり刻まれていました。この3行の詩はとても有名ですが意訳する人によって結構意味が変わってきます。
自分の墓石を見る人に何を伝えたかったのか、真意を知るのはお墓に眠るイエーツのみです。
●場所 ドラムクリフ墓地
最後に
今回はベンバルベンとイエーツのお墓について書きましたが、2つの場所は近いので、セットで見に行くのがおすすめです。
どちらもとても興味深い場所でしたが、イエーツが大好きだったベンバルベンが、やっぱりめちゃめちゃキレイで気に入りました。
そして今回、僕は山には登りませんでしたが、登ってしまうと山の特徴的な外観を見れないので、今回は登山しなくて正解だったかも知れません笑
とにもかくにも、スライゴ観光するならこの2箇所、絶対外せないと思います!!
最後までありがとうございました。
それでは、また!!
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