ヒッチハイクで(というか、歩いている途中で親切なアイリッシュのおじさんが拾ってくれた)キラーニーからトラリーに移動したとき、あまりのバックパックの重さに完全に入れる荷物の量を間違えたと気付き、トラリーではもう一度自分の荷物を整理しました。
荷物はあればあるほど困らないし、海外に来てから「あれ持ってくればよかったー!!」って思いたくなかったので、結構な荷物を持って来ていました(たぶん20キロぐらい)
しかし、これから続くアイルランド生活を考えると、毎回この荷物を背負って行くのはキツ過ぎるので、心を鬼にして日本じゃ絶対捨てないようなものをトラリーの町で手放しました。
※アイルランドで初めてヒッチハイクをしたときの記録は 海外で初めて1人でヒッチハイクに挑戦してみた で詳しく書きました。
目次
唯一の英語学習本とのお別れ
お別れするのに一番迷ったのは日本から持って来た英語の学習本「マーフィーのケンブリッジ英文法」
独学で英語学習をしたことがある人なら知っているかもしれませんが、かなり有名で人気の英語学習本です。
オーストラリアに行く前に買って(1年以上前)未だに全部終わってないという(しかも初級編)僕の愛用の本でした。
”いつかやる”って考えはホント怖いですね。
いったい何ヶ月開いてなかったか…
この本は僕が日本から持って来た唯一の英語学習のためのアイテムでしたが、僕の荷物の中で一番重いものでもあり、かなり迷いましたが手放すことに決めました。
まぁそんな分別作業を繰り返し、最初に比べ荷物の量はだいぶと減り、何とか長距離でも歩いて行けそうなまでになりました。
いざ、次の町へ

次の町へは徒歩で6時間半、今回も勇気を出してヒッチハイクに挑戦しようかなぁと思っていたんですが、せっかく荷物を軽くしたので、歩いて行くことにしました。
しかし…
最初は快調に進んでいましたが、2、3時間歩き続けると荷物はだんだんと重く感じてきます。
また、アイルランドの町から町へと繋がる道路は、高速道路でもないのに”制限速度100キロ”は当たり前で、歩道がない道も多々あります。
そんな100キロで突き抜けて行く車の横をひたすら歩いて行くのは結構なストレスです笑
”歩いて行く”と決めたものの、後半の方はしんど過ぎて、心の中では「誰か止まって下さい乗せて下さい」と強く願っていましたが、こういう時に限って誰も拾ってはくれず…
それでも何とか歩き続け、目的の町に到着!!足ガクガク。
アナスコール

アナスコールは町というか、”村”ですね笑
食料を買えるお店は2軒ほどで、それもとても小さいお店です。
しかし、さすがはアイルランド!!パブは3、4軒ほどありました。
ホステルも何軒かあるので村に滞在することも出来ます。
場所はディングル半島の真ん中あたり、周囲を海と山に囲まれたとても景色の良い村です。

そして何を隠そう、この小さな村”アナスコール”は、知る人ぞ知る、あのアイルランドの有名南極探検家”トム・クリーン”の故郷なんです!!
トム・クリーンのお店「サウス・ポール・イン」

とは言っても、日本人にはあまり馴染みがない名前だと思います(冒険家や探検家に興味がある人なら知っているかもしれませんが…)
トム・クリーンについては過去の記事でも触れましたが、アイルランドアナスコール出身の南極探検家で、イギリスが行った3度の南極遠征に参加し、数々の功績を残した偉大な人物なんです。
※トム・クリーンについては 中世ヨーロッパの町を体感できるトラリーの「ケリー州博物館」 で詳しく書きました。
彼は南極遠征引退後、故郷のアナスコールに戻り、1927年に妻のエレンと”サウス・ポール・イン”という名前の宿を開きました。
過去90年間、何度も手を加えられてはいますが、今でもその建物はこの村にあり、現在はパブとして使用されています。
またそのパブの向かいにはトム・クリーンの像もありました。

ちなみに、隣町の”ディングル”では”トム・クリーン”という名のクラフトビールが作られています。

偉大な人物が、この小さな村から誕生したんですね。
おすすめホステル2選
ここからは、僕が実際に泊まったアナスコールのおすすめホステルを紹介します。
ディングル・ゲート・ホステル(Dingle Gate Hostel)

平日1泊2000円~で、朝食付きの ディングル・ゲート・ホステル Dingle Gate Hostel です。
ホステル内は清潔感があり、宿のオーナーは気さくでとても親切な方でした。
朝食はトーストやシリアルなどで、たまに卵も出ていましたが毎回ではなさそうです。
キッチン、共用スペースも広く、隣接する別の建物には、ビリヤードや卓球、エアホッケーなどで遊べる部屋もありました。

1つ残念なことはアナスコールの中心地から少し離れた位置にあり、食料を買いに行くのに歩いて25分ぐらいかかることです。
それ以外はパーフェクト、文句なしです。
また、ここでは親切でフレンドリーなお客さんにたくさん出会いました。
(勝手な考えですが、いいホステルにはいいお客さんが集まるのかなぁと思います)

Paddy’s Palace Dingle Peninsula

この Paddy’s Palace Dingle Peninsula の宿泊料金は価格破壊ですね。
1泊1300円~です。
泊まっている他のお客さんにも聞きましたが、今までアイルランドで過ごしてきて、「1300円で宿に泊まったことはない」と言っていました。
始めてこのホステルに訪れた時は、「安いからあんまり良くないんだろうなぁ」と思っていましたが、全然良いホステルでビックリしました。
予約サイトでは”朝食なし”と記載されていましたが、行ってみるとしっかり朝食付き(トースト、シリアル)で、中心地からも歩いて5分ほどの位置、スタッフも皆さん親切でした。
キッチンは少し狭く、Wi-Fiを使える範囲も狭かったですが、他は特に悪いところはありません。
なぜこのホステルがこんなに安いのか未だに疑問です…ありがたいですが。
このホステルの隣には同じ経営者がやっている”B&B”もあります。
B&Bとは”Bed and Breakfast(ベッド&ブレックファースト)”の略で、ホテルより低価格でしっかりとした朝食付きの宿泊施設です。
ちなみにここのB&Bの宿泊料金は1泊5460円~で…隣のホステルと比べると値段が跳ね上がります。

自転車を借りるならココ
The Old Anchor Inn Bed & Breakfast
↑こちらのB&Bでは1日10ユーロで自転車を借りることが出来ます。
実際に僕は自転車をこのB&Bに借りに行き、行き先を聞かれたので「隣町のディングル」と答えると、「遠過ぎるからダメ」と言われました。
”長距離用の自転車ではない”というのが理由だそうです(自転車を見た感じは全然イケそうでしたが…)
僕の場合、たまたま運悪く聞かれただけかも知れませんが、もしアナスコールから遠くの方まで自転車で行きたい人は行き先をごまかして行きましょう残念ながら自転車は借りられないかも知れません。
アナスコールの観光スポット3選
冒頭でも書きましたが、アナスコールは周囲を海と山に囲まれた自然豊かな場所。
ここからは、そんな大自然の中にある3つの観光スポットをご紹介します。
インチ・ビーチ

Inch Beach
アナスコールから歩いて1時間ほどの場所にある”インチ・ビーチ”です。
ビーチの長さは約5キロと長く、ディングル半島を代表する美しいビーチの1つになります。
※インチ・ビーチについては ディングル半島にある大きな浜辺「インチ・ビーチ」を観光 で詳しく書きました。
ミナード・キャッスル

Minard Castle
町の中心地から歩いて1時間ほどの場所にある16世紀半ばに建てられた城の廃墟”ミナード・キャッスル”です。
城は見晴らしの良い海岸に建てられていて、周りには小さな川と橋、小さいですがビーチもありました。
※ミナード・キャッスルについては なぜか人の家の庭にある城、アナスコールの「ミナード・キャッスル」詳しく書きました。
アナスコール湖

Annascaul lake
町の中心地から歩いて1時間の場所にある“アナスコール湖”です。
この湖は比較的簡単にアクセス出来るため、アナスコールでも人気の観光場所になっていてます。僕的にはアナスコールで1番おすすめしたい観光スポットです。
小さな川、滝、湖と、本当にキレイな自然の景色が詰まっている場所でした。
※アナスコール湖については ディングル半島にある美しい湖「アナスコール湖」を観光 で詳しく書きました。
最後に
正直アナスコールは、Googleで検索してもほとんど情報が出てこないとってもマイナーな村ですが、あまり知られていない場所だからこそ、キレイな自然が残されているのかも知れません。
都会にも何度か泊まってきましたが、やっぱり田舎に泊まる方が落ち着きます。
人は少なく周りは静かで外に出れば自然がいっぱい、「自分にはこういう場所が合っているんだなぁ」と改めて思いました笑
最後までありがとうございました。
それでは、また!!
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