エニスにやってきました!!
実は…「絶対にこの町に行きたいッ!!」と思って来たわけではなかったので、エニスは完全にノーマークでした。
ただ、訪れてみるとギュッと町の中心に集まったカラフルなお店に、町のド真ん中を流れるフォーカス川の風景…
「ええ町やん!!」
なにも知らずに来てみたら「ええ町やん!!」のパターンは、アイルランドで結構経験しています。

そして、エニスはアイルランドの伝統音楽がとっても盛んな町。
実際に日本からアイルランド音楽を学びに来ている人もいるぐらい、アイルランド音楽に関わっている人達からすれば、1度は訪れてみたいと思う町なんです。
ということで、そんな貴重な町をアイルランド音楽とはほど遠い僕が散策してきました!!
※とってもオススメ!!エニスで毎年開かれる音楽の祭典については 夏だ!祭りだ!エニスだ!アイルランド伝統音楽のフェスティバル をご覧下さい。
※アイルランドと音楽の繋がり、またアイルランド出身の有名アーティストについては アイルランドの音楽について、僕なりに語ってみたいと思います。で詳しく書きました。
目次
ダニエル・オコンネルの記念碑

町のド真ん中のメインストリートにそびえ立つのは、アイルランド人の政治家「ダニエル・オコンネル」の記念碑です。
1829年、彼はイギリスから受けていたアイルランドのカトリック教徒に対する社会的差別の大部分を、政治活動によって撤廃することに成功しました。
ただその後もアイルランドは実質上イギリスの植民地だったため、アイルランド国内ではイギリスからの独立を求める運動が徐々に活発になってきます。
1840年、ダニエル・オコンネルも独立運動を開始しましたが、彼の活動はあくまで法律に従い、武力を使わず、平和的にアイルランド独立を目指していくものでした。
そのため、実力行使で独立をめざす若い世代とは意見が合わず、徐々にその運動から孤立するようになり、彼の「平和的解決」の思いは届かぬまま、活動を開始して7年後の1847年(71歳)に、彼はこの世を去りました。
最後は民衆の賛同を得られなかったものの、彼が行ってきた活動は間違いなく立派なもので、その功績から「解放者」と呼ばれるほどアイルランド人にとって偉大な人物です。
ダニエル・オコンネルの記念碑はアイルランド各地に存在します。
首都ダブリンにも立派なオコンネル像があり、その像が立つ大きな道は「オコンネル・ストリート」という名が付けられています。
●場所 ダニエル・オコンネルの記念碑
1916年(イースター蜂起)の記念碑

どちらの記念碑もイースター蜂起に関係する記念碑になります。
1916年、イギリスからの独立のために、アイルランド共和主義者達が起こした反乱がイースター蜂起です。
1966年、その武装蜂起から50周年を記念して建てられたのが左側の記念碑、2016年、100周年を記念して造られたのが右側の記念碑になります。
100周年の記念碑を設置した時には、アイルランド国防軍、政治家、ミュージシャンなど各界の著名人が出席されたようです。
僕は見ていないんですが、球体の中にはライトが設置されていて、夜にはキレイにライトアップされるそうです。
聖ピーター&ポール大聖堂

こちらはエニスのメインストリートの端っこにある大聖堂で、1828年に建設が開始され、完成したのは1894年のことでした。
建設に66年もの期間がかかったのは、建設途中の財政難やアイルランドを襲ったジャガイモ飢饉などの影響によるものです。
●場所 聖ピーター&ポール大聖堂
※ジャガイモ飢饉については アイルランドからアメリカへ~アイルランド移民の歴史について~ で詳しく書きました。
エニス修道院(Ennis Friary)

こちらは僕が泊まったホステルのすぐ側にあったフランシスコ派修道院でオブライエン家によって13世紀に建てられました。
宗派はたくさんあってややこしいですが、フランシスコ派はアイルランド人の多くが信仰しているカトリック教です。
そしてオブライエン家とはアイルランド南西部(マンスター地方)を支配していたボスの家系です。

中に展示されているのは、15、16世紀頃の彫刻で、地元で採掘された石灰石が使用されています。

修道院とは、キリスト教の教えに従って祈りや労働、そして共同生活する場所で、このエニス修道院にはかつて300人以上のフランシスコ会修道士と600人の学生が住んでいました。

ここでは珍しいことがあって、修道院に入るときに簡単なパンフレットをもらったんですが、そこには日本語訳が書かれていました。
今までアイルランドで色んな場所を回ってきましたが、日本語訳が書かれたものを見たのは初めてでした笑
※入場料がかかります、詳しくは こちらのサイト でご確認下さい。
エイモン・デ・ヴァレラ(Eamon de Valera)の記念碑

こちらはもはや観光スポットではないかも知れないですが…笑
マニアな方が訪れる場所だと思います。
この記念碑がある場所はエニス裁判所の目の前の公園で、この方はアイルランドの政治家にして、アイルランド共和国第3大統領になります。
彼はクレア県(エニスを含むアイルランド南西部)で政治活動を行っていた経歴があります。
生前の功績に関しては良い評判と悪い評判の両方を持っている方ですが、エニスでは人気があるのか、「デ・ヴァレラ図書館」というのも近所にありました。
St. Flannan’s College

こちらはタダ単にキレイだなと思って写真を撮りました笑
たぶん名のある立派な大聖堂か修道院だろうなと思っていたんですが、1846年設立のとても歴史がある中学校でした。
ちなみに、かの有名な東京大学は1877年設立なので、それと比べてもとても古いですね。
最後に

色んな場所について書いてきましたが、僕の一番のお気に入りは、車一台が通れるぐらいの狭い通りとその両側にカラフルで小さなお店が立ち並ぶエニスの風景(町並み)です。
シンプルに歩いているだけで楽しい気分になり、個人的には今まで訪れてきた町の中でも高得点の町でした。
そして、エニスはなんと言っても毎年5月に開催される音楽の祭典”フラー・ヌア(Fleadh Nua)”がとてもおすすめです。
僕は別の日(8月下旬)に開催された、同じく音楽の祭典”フラー・キュール(Fleadh Cheoil)”を見に行きましたが、本当に本当に良かったです。
もし5月にアイルランドに行く、または滞在している方は、是非インターネットで詳しい開催日をチェックしてみて下さい。
※エニスの音楽の祭典については 夏だ!祭りだ!エニスだ!アイルランド伝統音楽のフェスティバル で詳しく書きました。
最後までありがとうございました。
それでは、また!!
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